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痛みのメカニズム
僕のギックリ腰も一段落ついたところで、今回は腰痛、テニスエルボー、膝の痛みなどの身体の各所におこる痛みについて触れてみたいと思います。
捻挫や、肉離れ、アキレス腱の断裂などは痛みの原因がはっきりしていますが、テニスエルボーや膝の痛みなどの関節の痛みは原因がはっきりせず、病院に行っても疲労がたまってとか、使いすぎ(テニスのやりすぎ)とか言われるだけで、どうもなかなか納得のいく説明を聞くことがありません。どうして腰、あるいは肘や膝といった関節(の周辺)に痛みが出るのでしょう。
実際には関節や、骨が痛いということはなく、実は筋肉と骨をつないでいる腱に炎症がおこって痛みが出るのです。
まずテニスエルボーを例に考えてみましょう。テニスエルボーは前腕の筋肉に急激に負担をかけたり、過度にしかも継続的に負担をかけつづけた結果発症します。まあ平たく言えば、今まで何もやってなかった人が急にテニスに一生懸命になったり、夢中のあまり朝から晩まで、それも毎日なんて具合でテニスに熱中して、ついには腕の筋肉に負担をかけすぎてなってしまうのです。ですから病院の疲労がたまって、とかやりすぎというのは間違いではありません。でもどうしてそれが肘の痛みになるのでしょう。
もともと筋肉というのは縮むことが仕事なのです。筋肉というのは自分で伸びることはできないのです。ウソー、て思う人が多いんじゃないですか、実はこの辺を勘違いしている人がけっこういるんですよね。腕の曲げ伸ばしで考えてみますと、腕が曲がるのは上腕の上側の筋肉(力こぶになるところ)が縮むからです。では逆に腕が伸びるのは、今と同じ筋肉が伸びるからではなく、裏側の筋肉(二の腕といわれていて女性が脂肪を気にするところ)が縮むからなのです。
また、筋肉というのは繰り返し使っていると硬くなってなかなか伸びなくなってきます。ラケットを持ってテニスをするということは上腕の筋肉(肘から手首までの筋肉)を何度も何度も縮めているということで、徐々にその筋肉が縮んで硬くなってきます。(前回書きましたしこった状態)このまま放置すると筋肉と骨をつないでいる腱に継続的に負担がかかり(腱がずーっと引っ張られたままになって)それに耐え切れなくなって炎症(腱鞘炎)を起こしテニスエルボーに至ります。膝の痛みも同じ経緯で膝痛持ちになってしまいます。成長痛というのがありますが、成長期には足の骨の成長の方が筋肉の成長よりも早過ぎて腱に負担がかかってなってしまいます。
腰痛は背骨(脊椎)と骨盤の歪みからくるのですが、背骨と骨盤を歪める原因が背中の筋肉だったり、足の筋肉だったり、おなかの筋肉だったり、つまるところ背骨、骨盤を取り囲む筋肉のどこかがしこっていてそれが引っ張って歪めてしまうのです。そしてこの辺にはたくさんの神経が複雑に絡みあって通っていますので、そこを刺激して腰痛となってしまいます。
ではいったどうすればいいのかといいますと、そのしこった筋肉を元通りの柔らかい弾力のある筋肉に戻してあげることです。
自分でやれることはストレッチです。前述のように筋肉は自分では伸びることができませんので、強制的に伸ばしてあげないといけません。約20秒づつしこった筋肉ゆっくり伸ばしてあげてください。病院では電気をかけたり赤外線を当てたりとかしますね、治療院なんかだと鍼をしたり、お灸をしたりします。これは筋肉を柔らげ、血行をよくするためにします。僕の行っている恵木先生は、歪んだ背骨と骨盤を元に戻し(整体)、それを歪ませる原因となっている筋肉(しこっている筋肉)をマッサージでほぐしてくれるのです。整体なんかで骨を正しい位置に戻しても結局筋肉がほぐれていないとまたすぐ元のように歪んでしまいます。
マッサージはとても気持ちがよく、時には耐えがたい痛みも伴いますが、この痛みに耐えればその後により快適な世界が待っているんだー!という実感があって僕にはとてもあっています。でも女性は女性のマッサージ師がいればいいと思いますが男性のマッサージ師ではいくらマッサージだからって体中をもまれるのは抵抗がありますよね。そういう方はセルフマッサージかご主人にでもやってもらうのがいいと思います。テニスエルボーでしたら肘の周辺の筋肉を指で押してみて痛みのあるところがしこっている筋肉ですから、その辺をセルフマッサージすればいいと思います。腰や背中はご主人(または奥様)にやってもらいましょう。
我が家も“マッサ大会”と称して家族で順番にマッサージをしてあげるというのをよくやります。あなたもマッサージしてもらうだけじゃあだめですよ、時にはご主人(または奥様)もマッサージしてあげなくてはね…!
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