弥起
前々回に大晦日に弥起が遊びに来たと書きましたので、せっかくですから今回も弥起のことにちょっと触れてみたいと思います。
僕はジュニアの大会で日本でトップクラスになった選手を5人育てています。(と言うより僕的には発掘と言っているのですが…)その子達を同じ小学生時代で比較してみると、まず共通して言えることは、やはりみんなかなり運動能力の高い子達だったということです。
その中の2人はボールに合わせることが非常にうまく、足が速く、どんなボールでも返してくるタイプの子でした。やはりこの子達は早い時期から勝つことができました。1人は常に全国大会で優勝、準優勝を飾っていました。もう1人はベスト4以上をやはり常にキープしていました。
もう2人はボールを叩くことに長けていましたね。小学生でありながら小学生とは思えないようなボールを打つことができました。1人は全国大会で時に準優勝、時にベスト8というところでした。もう1人はベスト8前後を行ったりきたりという感じでだったでしょうか…
この子達に共通した特長としては、
- ものの考え方が子供でありながら、大人に近い考え方ができたこと
- 大人と話していても、大人同士が話しているような会話ができたこと
- 相手の話している内容を理解することができて、それに対する自分の考えを持つことができたこと
さて弥起ですが、先の4人に比べてもさらに高い能力をもっていましたね。というか、
あれだけの能力を持った子を後にも先にも見たことがありません。
教えたことはその場ですぐにできるようになりますし、足もメチャクチャ速かったし、ボールに合わせる能力も相当のものでした。
サッカーはうまい、野球もうまい、短距離も長距離も速い、その上頭がとてもよかったですし、向上心があって、努力することができる子でした。そう、文句のつけようのない完璧な子供でした。
小学4年でたしか全国小学生大会ベスト8、5年、6年は準優勝か優勝していると思います… 記憶が確かではないかもしれませんが…
鈴木貴男君にも勝っているんですよ… いずれにしてもすごいですよね!
僕がとても強く印象に残っているのは、技術にしろ、戦術にしろ、教えたことがすぐできたのですが、教えてもなかなか理解できないようなことが教えてもいないのにできていたことです。
それはポジショニングといって、どこにどういうショットを打ったらどこに立てば1番優位かという大人でもなかなか理解できないようなことです。
僕は弥起の試合を見てビックリしました。たしか小学3年生くらいだったと思いますが、ボールを打った後常に必ず1番理想的なポジションにすっと立っているのです。まだそんなこと全然教えていないのにです。きっと自然とわかるんでしょうね、自分がどこに立てば1番有利か。試合をやりながら自然と身体が理解してしまったのでしょう。これには本当に驚きました。
そんな弥起も、今は手首の故障で苦しんでいます。全日本で優勝はしましたが、ランキングは1位にはなっていないと思います。
あの弥起ですらなかなかトップに立つことはできないのです。本当に厳しい世界ですね。
ではまた。
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