20周年2
さて、20周年の続きです。
テニスコートはもちろんのこと、クラブハウス、トイレ、休憩所、駐車場、倉庫、すべて手造りです。水道の配管、電気の配線、照明器具の取り付け、コンクリート打ち、バックネットの取り付け、植木、看板書き、ドアの取り付け、下水管の配管… なにからなにまでやりました。
とは言っても僕一人ではとてもできないこともたくさんあって、その都度若いコーチたちがみな一生懸命手伝ってくれました。みんな本当にとーっても器用になって卒業していきました。手伝ってくれたみんな、ありがとー!
思い出すとどれもこれも本当に大変だったのですが、
その中でまさに命がけだったのがバックネットと照明器具の取り付けです。
5~7メートルの高さで、片方の腕しか使えない状態で、まさに落ちたら大怪我という状況での作業でしたから、本当に必死でした。
バックネットは、5mの鉄パイプの上にワイヤーを張って、そのワイヤーにはしごをかけてけっこう重いネットを持って上がって、そのワイヤーにネットをくくり付けるのですが、はしごと僕の重さで鉄パイプもかしいで、その上ワイヤーも引っ張られて弓矢の弦のようになって今にも切れんばかりになります。そんな状態の中で作業をするのですが、ゆらゆら揺れるし、バランスを崩してはしごがひっくり返りそうになったりして、ホント冷や汗ものでした。
照明器具は上についているので大きさが実感できないかもしれませんが、けっこう大きいんですね。これを右手で持ってはしごを登って、5mの高さで時には両手をはしごから離して、足だけでバランスを取りながら作業をするのです。
これは本当に怖かったですねー! ですから実際には新しく付けた分は、僕はもうさすがにやめにしてプロにやってもらうことにしました。うん、これが正解でしょう。
でも実際には何度か落ちたんですよ。背中と右足のすねには今でもその時の傷あとが残っています。
体力的に大変だったのは、コンクリート打ちとコートのペンキ塗りでした。
どちらも時間との戦いで気ばかりがあせってしまい、しかも重労働で、終わった瞬間にほとんど動けない状態になってしまっていました。
コンクリート打ちは、1~3番コートの周りグルーっと入れたんですよ。20年前最初に工事をしたとき、お金がなくて舗装した面積が小さ過ぎ、コートの周りは土のままだったんです。それと休憩場も土のままで、コートは段差がついてしまって危ないし、また雨が降るとぐちゃぐちゃになってどうしようもありませんでした。
そこでその土の部分を5cmづつ掘って(これが大変)、生コンを持ってきてもらって流して入れて(これも大変)、表面を平らに仕上げる(これもホント大変!!!)、この作業を繰り返し少しずつやっていって、おそらく1年ぐらい続けてやっとすべて完成したんじゃなかったかなと思います。イヤー、ほんと大変でした。
今うちのコートは緑とえんじの2色で塗ってありますが、この表面のペンキ塗りは実はそう大した作業ではないのです。むしろあと少しで完成だという充実した気持ちと、作業自体もローラー型のペンキ塗りでコロコロ塗るだけですから、ホント鼻歌気分でやれてしまいます。
むしろ大変なのは不陸矯正と言って、下地の修正というか表面のデコボコを平らにする作業です。アンダーコートといってアクリル樹脂系の下地剤を塗るのですが、これがホント大変でした。
このペンキをまず攪拌して、珪砂を入れてまた攪拌し、コートまで運んでコートにまいて均一に広げるのですが、平らに広げるのがけっこう大変で、そのうえすぐ乾いて固まってしまうので、神経は使うし、肉体的負担も大きく、その上時間との勝負みたいな感じで、本当に大変な作業でした。
1度、塗り終わったとたん急に雷とものすごい雨が降ってきて、ほとんどすべてのアンダーコートが流れてしまったことがありました。これには本当にガッカリしてしまいました。材料費だけでもおそらく20万くらいかかっていたと思うのですが、塗るための労力がすべて無駄になったと思うとホント悲しくなりましたねー!
つづく
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