成人の日
ジュニアテニスがちょっときびし過ぎないかという問題提起を前回しましたが、もう1つこんなこともありました。
長男が小学4年か5年だった頃の夏休みの話です。神奈川県の藤沢で朝9時から試合があったので朝早く自宅を出て会場入りし、9時ちょうどに試合が始まりました。
朝から本当に暑い日だったのですが、1試合目が3セットのファイナルまでいってしまい、やっとのことで勝って、試合が終わったのが12時を少しまわっていました。そしてつづく2試合目も午後1時に始まって、この試合もなんとファイナルまでいってしまい、終了したのが午後4時でした。
2試合目も勝つには勝ったものの、息子は午前中に3時間、午後にも3時間の試合で本当に精根尽き果ててしまっていました。昼食もろくにとれず、35度前後の炎天下ひたすら戦いつづけて、そして試合が終わって夜遅くに帰宅し、また次の日の朝早くでて行かなければならない…
よく頑張ったと思う気持ちと、かわいそうなことをさせてしまったなーと言う気持ちで、僕の心もすっきりしないままその大会を終えた記憶があります。
そんな長男も今日成人式を迎えました…
と、同時に長男はここで長かったテニス選手生活にピリオドを打ちました。理由は首が曲がってしまうという奇病です。1年程前から息子は「お父さん、なんか変だよ…」とは言っていたのですが、たいしたことではないだろうと思っていました。
しかし、だんだんその症状が悪化してきているみたいだと言うので、自宅に戻ってきたときに(現在大学の寮に入っています)見てみたら本当におかしいのです。顔をまっすぐ向けていられないのです。首がいつも左に曲がってしまっていて、首、顔、肩の筋肉が異常に萎縮してしまっていて、痛くて動かせなくなっていました。慌てて脳外科や神経科、整形外科などに行かせたのですが、どこも異常なしの診断でした。
結局最後に行った病院で『斜頚』との診断をくだされたようです。とりあえず命に別状があるわけでもなく、ホッと一安心ではありましたが、斜頚とはどういう病気なのか、回復の見込みはあるのか、どういったリハビリが必要なのか、まだはっきりつかめていないまま、息子は今さっき寮に一人で戻って行きました。
どなたかこの件に関して詳しい方はいらっしゃらないでしょうか? よい病院、治療法などご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。
またテニスが始められるといいのですが…、親としてはいろいろ心配です…
長男は2歳前からテニスをしていて、小学6年生の時には全国小学生大会で準優勝しています。4年生ぐらいの時には関東のトップクラスの選手になっていました。自宅にはこの当時の優勝カップやトロフィー、楯がたくさんあります。
でもこれは本人が望んでそうなった訳ではなく、本人にすると気がついたらテニスをしてて、知らないうちに試合に出てて、そうしたら優勝してたってだけだったようです。息子はもともとやさしい性格で、勝ち負けを競うことが好きな性格ではなかったようです。そんな息子が文句のひとつも言わずに黙々とテニスをしてくれて、そのうえあんな厳しい試合を幾度となく繰り返して、本当はけっこう辛かったんじゃあないかなと思います。
そんなことに気がついたのは、全国大会で準優勝してからです。父親失格ですよね…
それからは、この子にテニス(試合に出す)をさせておくのは、この子のためによくないと思うようになりました。中学に入る頃から「テニスはしたかったらやりなさい、試合も出たかったら出なさい」と方針を変えて、本人がまた自分で一生懸命やりたいと思うまで無理にテニスを押し付けることをしないようにしました。幸いテニスは好きだったようで、3年間重荷を背負い込まずに、気楽にテニスをやれたようです。
その後高校に入学し、テニスを再びガンバルということで3年間やってきましたが、高校3年の夏にやっとインターハイに出場でき2回勝つことができました。きっと本人的には満足のできる結果で、まあまあ納得のいく高校時代を過ごすことができたのではないでしょうかね。
大学でもテニス部でやってきていたのですが、今回のこの件で長くテニスにかかわってきた彼の人生もここでいったん終了です。僕としても万感の思いで、これを書いていても目頭が熱くなってきます。1日も早く病気を治して、次のまた新しい自分の道を歩んで行ってもらいたいと思います。
ということで今回はかなり自分本位な内容となってしまいましたが、子供にテニスをさせている保護者の方の参考になればと思い、あえて書かせていただきました。ご意見等お聞かせください。ではまた。
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